プリンセスゆみの世界巡航記

ゆみと姉の祥恵が40フィートカタマランヨットで世界巡航したドキュメンタリー

暗雲がくる

「お姉ちゃん、もう少しセイルを出して」

ゆみは、舵を握りながら、祥恵に頼んだ。

「あんまり出すと、セイルがバタバタする」

「だって、アビームだよ」

祥恵は、ゆみに言われて、指を上に突き出し

風向きを確認する。

「あんた、よくアビームって言葉覚えたね」

「だって、大学ヨット部で優勝者だもん」

ゆみは、祥恵に言った。大学の、女子だけの

ヨット部の練習レースで一度優勝していた。


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